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2022年3月19日土曜日

ブルックナー/交響曲第4番 ティーレマン&ウィーン・フィル

ブルックナー/交響曲第4番変ホ長調
指揮:クリスティアン・ティーレマン
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団



カタログNo:19439914112
録音時期:2020年8月21,22日
録音場所:オーストリア、ザルツブルク祝祭大劇場

https://open.spotify.com/track/0K2UolbDsYKl811euVNJg4?si=rOZnKw9WRaiC0yscNhnxyw&utm_source=copy-link
※Spotify

 ウィーン・フィルが満を持してティーレマンと取り組んでいるブルックナーの交響曲録音。

 これまで8,3,4,2番とリリースされており、どれもティーレマンの確固たる世界観が反映された力作になっているが、今のところ一番気に入っているのがこの4番の録音。
 第1楽章や第4楽章の中間部などでのティーレマンらしいウィーン・フィルのパワーを全開にした重厚で推進力のある部分もあるが、全体としては繊細で美しい。とにかくウィーン・フィルの美しいサウンドが印象に残る。恣意的な部分がほとんどなく、ティーレマンにしては意外なほど「素朴」な世界が広がっていく。朝比奈隆も愛したハース版を使っているのも興味深い。
 ストリーミングで音源を再生しているのに、音楽の美しくも豊かな世界に没入していくと、スマホもパソコンもなく、時間がゆっくり流れていた19世紀の世界に居るような錯覚を覚えてしまう。
 もしかするとモダンオーケストラの性能を駆使した絶後のブルックナー録音になるかも知れない。そんな予感もする。

2021年7月24日土曜日

ブルックナー/交響曲第5番 ヘレベッへ&シャンゼリゼ管弦楽団

ブルックナー/交響曲第5番
指揮:フィリップ・ヘレヴェッへ
シャンゼリゼ管弦楽団


※Spotify

 古楽器奏法で演奏されるブルックナー、しかも5番。登場当時に話題になった音源。しかも、ベルギーの指揮者とバリバリのフランスのオケの演奏。どんな変化球で聴かせてくれるのかと期待して聴くと、いやいや確かにブルックナーのオルガン・サウンドが、『グオー』と、いう迫力のある、しかもとてもピュアな音で楽しめる。
 久しぶりに聴いてみると、最近のドイツのオーケストラでもこういうピュアな音を指向する演奏も多く、ある意味、時代を先取りした録音だったかも知れない。
 細部にまで神経が行き届いていて、至って「まじめなブルックナーの5番」だ。颯爽と進むリズム感が、この曲につきまとうボッテリしたイメージを払拭してくれる。特に第4楽章の二重フーガの所は、スパッスパッとなで斬りにして颯爽と進んでいくので、聴いていて気持ちがいい。

2021年6月18日金曜日

ブルックナー/交響曲第7番 ヤンソンス&バイエルン放送響

ブルックナー/交響曲第7番

指揮:マリス・ヤンソンス

バイエルン放送交響楽団


https://open.spotify.com/album/4hiFP7Tv9E1Kt9ojgxnxo8?si=mPzqyIIYRuqnr0iVUJzIIA&utm_source=copy-link
※Spotify

カタログ番号:403571900100
レーベル:BR Klassik
2009年 ウィーン・ムジークフェラインザールでのライヴ録音

 21世紀に入って20年以上が経つが、現在のところ今世紀で最も素晴らしいブルックナー7番の演奏だと思っている。まずもって、オーケストラが凄い・上手い・圧倒される。弦の音の輝かしさ、木管の柔らかさ、金管の音色の自在さ、そしてトッティになった時の迫力と、この世のものとは思えないハーモニーの煌き。現代最高のオーケストラだと思う。演奏が終わってみると、拍手が起こることで、これがライヴ録音だったことを思い出すのだけれど、それが信じられないぐらいの完成度。

 ヤンソンスは後期ロマン派〜現代音楽が得意分野で、独特のアクセントやクレッシェンドを聴くと「ああ、ヤンソンスやなあ!」と思うのだが、このブルックナーではそうした独特の表現を廃し、じっくりと音楽を進めていく。しかし、彼独特のポジティブなオーラが溢れ、人間味の厚さ、第1楽章〜最終楽章までを通して聴いた時に感じる、演奏設計の見事さは、やはりヤンソンスだ。第2楽章までをじっくりと進めて、第3楽章を疾走し、そのまま(ブルックナーにしては)短い最終楽章で一気呵成に纏め上げる手腕には脱帽。

 このプレイリスト・ブログを書き始めたきっかけの一つが、ヤンソンスの死の報に触れたことだった。彼の音楽は僕を楽しませ、勇気づけ、そして癒やしてくれた。もっと取り上げて行きたいと思っている。

2021年2月27日土曜日

ブルックナー/交響曲第3番 ズヴェーデン&オランダ放送フィル

ブルックナー/交響曲第3番

ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮

オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団


https://pref-okayama.ml.naxos.jp/work/6545927

※リンク先は岡山県立図書館利用者としてログインした場合のURL。

※Spotifyへのリンク

 先週紹介した第1番と同じく、この曲の演奏も第3楽章のスケルツォが聴きどころで、小気味の良いテンポで、弦楽器と管楽器がバランス良く爽快に鳴っている。弦がシンコペーションで下降音階を奏でる中から転調した金管のオルガンサウンドが聞こえる部分は何度聴いても鳥肌が立つ。
 第1楽章や第2楽章は少しゆっくり目のテンポで、ここでも弦楽器が爽やかにかつ濃厚に鳴っている。
 オランダ放送フィルの音は、垢抜けた音色を持つロイヤル・コンセルトヘボウ管に比べると少しくすんだ感じがあるが、それがブルックナーには丁度よい。何度も何度も繰り返し聴きたい演奏。

2021年2月20日土曜日

ブルックナー/交響曲第1番 ズヴェーデン&オランダ放送フィル

ブルックナー/交響曲第1番

ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮

オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団

※リンク先は岡山県立図書館利用者としてログインした場合のURL。

※Spotifyへのリンク

 ズヴェーデン&オランダ放送フィルのブルックナーの全集については、すでにこのブログで取り上げているが、やはり曲ごとに整理しないとプレイリストとして使いづらいし、それぞれの曲についてのコメントも残しておきたい。
 ということで、今回は1番。
 RCOのコンサートマスターから指揮者に転向したズヴェーデンだけあって、弦5部がぐいぐい牽引するタイプのブルックナー。まさにこういうブルックナーを待っていた!という演奏。録音も抜群に良い。
 オランダ放送フィルも力感のあるアンサンブルを聴かせてくれ、特に第3楽章が「パッ、パッ、パッパッパッパッパッパッパッ!」と、破裂音のように聞こえるほど一糸乱れぬアンサンブル。この曲がこんなに聴きごたえのある曲だったんだ、と再発見した演奏。

2021年1月24日日曜日

ブルックナー/交響曲第7番(ハース版) 大植英次指揮 大阪フィル

 ブルックナー/交響曲第7番(ハース版)

指揮:大植英次 大阪フィルハーモニー交響楽団 

 2006年の演奏のライブ録音。SACDで出ているが、SpotifyやNMLでは聴くことが出来ない(fontecは参加していない)。

 今の大フィルの常任指揮者の尾高忠明がブルックナー演奏で一時代を築きつつあり、この大植とのコンビの録音が埋もれつつあるが、いや、これはどこまでも美しい演奏。現実世界から浮遊して、神話の世界へと迷い込でいくような美しさ。

 第4楽章では、天に召されたようなビジョン(幻視)が見えるよう。朝比奈時代に培われた艶のある弦の音を一層磨き上げて、大植の特徴でもある、徹底的に磨き抜かれた「美」を追求している。一方でマーラーやR.シュトラウスの指揮で見せるダイナミクスの振幅の大きさやアゴーギグの変化は用いず、あくまで正攻法。 朝比奈時代に比べるとオーケストラのアンサンブルの精度が格段に上がっている一方で、大フィルの特徴である、弦楽器が主導する息の長い濃厚なアンサンブルが聴ける

 もっと聴かれて良い演奏。

2020年8月30日日曜日

ズヴェーデン オランダ放送フィル ブルックナー 交響曲全集

ブルックナー交響曲全集
ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮 オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団

https://pref-okayama.ml.naxos.jp/album/CC72702

※リンク先は岡山県立図書館利用者としてログインした場合のURL。自分が一番使いやすいようにしています。一般盤のNMLは検索欄にコード「 CC72702 」を入力ください。

 このサブ・ブログを作ろうと思ったきっかけの演奏。RCOのコンサートマスターから指揮者に転向したズヴェーデンだけあって、弦5部がぐいぐい牽引するタイプのブルックナー。まさにこういうブルックナーを待っていた!という演奏。録音も抜群に良い。SACDは日本のEXTONレーベルから出ていたが、途中で止まってしまい、続きがchallenge Classicsレーベルが引き継いだ。全集もchallenge Classicsレーベル。録音スタッフは変わってなかったのか、首尾一貫良好な録音だ。オランダ放送フィルも力感のある素晴らしい演奏。管楽器の鳴りも爽快。
特にスケルツォ楽章が良い。第1番の第3楽章、第3番の第3楽章。第8番の第2楽章は毎晩のウォーキングの時によく聴いている。