ブルックナー/交響曲第7番(ハース版)
指揮:大植英次 大阪フィルハーモニー交響楽団
2006年の演奏のライブ録音。SACDで出ているが、SpotifyやNMLでは聴くことが出来ない(fontecは参加していない)。
今の大フィルの常任指揮者の尾高忠明がブルックナー演奏で一時代を築きつつあり、この大植とのコンビの録音が埋もれつつあるが、いや、これはどこまでも美しい演奏。現実世界から浮遊して、神話の世界へと迷い込でいくような美しさ。
第4楽章では、天に召されたようなビジョン(幻視)が見えるよう。朝比奈時代に培われた艶のある弦の音を一層磨き上げて、大植の特徴でもある、徹底的に磨き抜かれた「美」を追求している。一方でマーラーやR.シュトラウスの指揮で見せるダイナミクスの振幅の大きさやアゴーギグの変化は用いず、あくまで正攻法。 朝比奈時代に比べるとオーケストラのアンサンブルの精度が格段に上がっている一方で、大フィルの特徴である、弦楽器が主導する息の長い濃厚なアンサンブルが聴ける
もっと聴かれて良い演奏。
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