2022年10月29日土曜日

ABBA/The Album

ABBA/The Album












※Spotify

 ABBAを初めて聴いた時に、とりわけ衝撃を受けたのが「Take A Chance On Me 」。アカペラから始まる曲のインパクトは、クイーンのボヘミアン・ラプソディと並ぶ双璧。僕の中でABBAといえばこの曲。

 フリーダのハスキーな声が心に沁みる「One Man, One Woman 」もいい。「Thank You For The Music」は永遠の名曲、まさにevergreenの風格。

2022年10月22日土曜日

ABBA/Arrival

ABBA/Arrival



1976年発売(全米1位、全英20位)
※Spotify

 ABBAの全盛期は知らないが、私が高校生の時に「アバ・ゴールド」が発売されて大ブームが起き、その独自のサウンドに仰天した。
 このアルバムの一番の聴きどころは、永遠の名曲「Dancing Queen」。アグネタの「一体何オクターブ出るんだ?」と思わせる声域の広さや清涼感と伸びのあるヴォーカルは50年経った今でも全く色褪せることがなく、今後も70年代の音楽のアイコンであり続けるだろう。
 でも、自分が歳を重ねるに連れて、フリーダの低くてハスキーな声が好きになった。子供との賑やかな時間が終わり、一人イヤホンで聴く。「Knowing Me, Knowing You」に心が本当に落ち着く。

2022年10月15日土曜日

エルガー/チェロ協奏曲 バルビローリ、 デュ・プレ&ロンドン交響楽団

エルガー/チェロ協奏曲 

指揮:サー・ジョン・バルビローリ
チェロ独奏:ジャクリーヌ・デュ・プレ
ロンドン交響楽団

※spotify
1965年録音 EMI

 パブロ・カザルスが「彼女のようにこの曲を弾けた者はいないし、今後もいない」と言って涙を流した、というエピソードのとおり、エルガーのチェロコンと言えば、ジャッキーの演奏が自分の中でもデフォルトになってしまっている。もう50年以上前の録音なのに。
 でも、先週、実演で素晴らしい演奏に出会えた。一期一会の実演は繰り返し聴けないのが残念だけれど。

 バレンボイムとの録音も熱量が高くて素晴らしいのだが、録音の品質も含めた総合力で、このバルビローリ盤を愛聴。
 ジャッキーのチェロは、「鬼気迫る」以外の表現が見つからない、最初から最後まで燃え盛るような生命力を感じる演奏。

2022年10月8日土曜日

シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 チョン(vn)、プレヴィン&ロンドン響

シベリウス/ヴァイオリン協奏曲ニ短調指揮:アンドレ・プレヴィン
ヴァイオリン独奏:チョン・キョンファ
ロンドン交響楽団

https://open.spotify.com/track/2SX0Ca67IatgXtBx9GcMF0?si=LhgwEw-_SjKOM3dCEx4_uA&utm_source=copy-link
※Spotify

1970年6月 ロンドンでの録音

 チョン・キョンファ22歳の1970年の録音で、未だにこの曲の名盤として圧倒的な存在感があり、SHM-DやSACDにもなっているので、未だによく売れるのだろう。
 後年の洗練度を増した演奏と比べると荒削りな面があるが、若い彼女のピュアな感情に駆動された演奏はこの曲のキャラクターによく合っている。第1楽章では、ほとばしるような情熱と青春の嗚咽が聞こえくる。第2楽章はいわずもがな、チョンの独壇場。初めから終わりまでものすごい集中力で一瞬の緩みもない、それでいて暖かみのある演奏。第3楽章でオケの音がやや濁る場面があるが、チョンのヴァイオリンの澄み切った音が全部帳消しにしてくれる。
 ずっと聴き続けるであろう音源。

2022年10月1日土曜日

サン=サーンス/ヴァイオリン協奏曲第1番 チョン、デュトワ&モントリオール響

サン=サーンス ヴァイオリン協奏曲第1番
ヴァイオリン:チョン・キョンファ
指揮:シャルル・デュトワ
モントリオール交響楽団



https://open.spotify.com/track/1J1RLMmtHTGVvfMed6lAuN?si=O5wEYFFBQfmHlXpsz0rVDQ&utm_source=copy-link
※Spotify
1977年録音 DECCA

 先週取り上げたダンディもそうだけど、軽妙洒脱なフランス系の管弦楽曲に浸る時間は、難しいことを抜きにして、たいへん幸せな時間だ。この曲は「協奏曲」とはいえ、15分程の単一楽章なので「小品」に分類されるだろう。
 数あるヴァイオリンの協奏曲の中でも最もカッコいい冒頭のオケとヴァイオリンの掛け合いから心はわしづかみにされる。クリスタルのような高音や華麗なフレージングは、全盛期のチョン・キョンファの右に出る者はいないだろう。モントリオール響の恐ろしく高性能でニュアンスたっぷりの伴奏も素晴らしい。
 圧倒的な世評の高さを誇る3番よりも1番の方が好き。