2020年10月27日火曜日

マーラー/交響曲第2番「復活」 バーンスタイン&ロンドン響




 バーンスタイン&ロンドン響の動画。魂を揺さぶられる演奏というのは、まさにこのこと。最終楽章が圧巻。ラストに向かってどんどんスローテンポになっていくのに音楽の濃度・密度はどんどん濃厚になっていく。動画の1:26あたりから最後までは、永遠に続くような光に包まれるような感覚。
 現フェスティバルホールのこけら落としシリーズで演奏された大植&大フィルの演奏も同じだったなあ。

2020年10月23日金曜日

プロコフィエフ/ヴァイオリン・ソナタ第2番ほか Vn:福田廉之介

プロコフィエフ/ヴァイオリン・ソナタ第2番ほか
ヴァイオリン独奏:福田廉之介
ピアノ伴奏:高橋雄介

収録曲は
ワックスマン/カルメン幻想曲
竹内邦光/落梅集~無伴奏ヴァイオリンのために~より『古謡』
プロコフィエフ/ヴァイオリンソナタ第2番ニ長調 Op.94
 本家ブログの記事の再録です。

 プロコフィエフはモーツァルトと並ぶ天才作曲家と思う。この2人の共通点は、頭の中から溢れ出てくる音楽に筆が必死で追い付こうとして書かれている感じが、その音楽から感じられること。とすれば、プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタは才能が溢れてこぼれ落ちんとするようなソリストで聴きたい。福田廉之介さんは、間違いなくそうした選ばれたソリストだ。

 ワックスマンのカルメン幻想曲は、福田さんが一生演奏を続けていく曲と決めているそうだ。この曲で自分の演奏の成長や立ち位置を把握するとのこと。この曲の演奏のタイプを乱暴に2つのタイプに分けるとすると、求道者タイプと天真爛漫タイプになるだろうか。このCDでの彼は後者のタイプで、聴くものに夢を見せてくれるような演奏だ。彼がキャリアを重ねるにつれてどういう演奏になっていくだろうか?
※Spotify

2020年10月17日土曜日

ショスタコーヴィチ/交響曲第5番 ウルバンスキ指揮 NDRエルプ・フィル

 ショスタコーヴィチ/交響曲第5番

クシシュトフ・ウルバンスキ指揮 NDRエルプ・フィルハーモニー管弦楽団

 今、クラシック音楽界の話題の中心になっているのはフランソワ・クザヴィエ=ロト、あるいはテオドール・クルレンツィスあたりだろうか。

 しかし、僕はこのクシシュトフ・ウルバンスキを推したい。実演を聴いたことがあるのが一番大きいかも知れないが、彼の録音を聴くと、過去のどの指揮者も出せなかったような、立体的に磨き抜かれた美しさがある。このショスタコーヴィチの5番交響曲の第3楽章の音を重ねるほどに透明感を増していくような美しさ、第4楽章のフィナーレも、各パートを塗り重ねていくのではなく、透き通るような、そして柔らかい響きがとても印象に残る。第4楽章の前半部分の徐々に店舗を増していく追い込み方は、この歴史と実績あるオーケストラをここまで燃え立たせる彼の手腕が只者では無いことを示していると思う。

https://open.spotify.com/track/5DPoq4rD1K7eW3xtEqNQE6?si=UbM_XNBQQUOSLz2RV1KOJQ

※spotify

2020年10月12日月曜日

グノー/交響曲第2番 トルトゥリエ指揮 アイスランド交響楽団

グノー/交響曲第2番 Y.P.トルトゥリエ指揮 アイスランド交響楽団

 明るい曲調のなかに親しみやすいメロディが溢れている。間違いなく傑作だと思うが、ビゼーやサン=サーンスの初期の交響曲も含めて、フランスの前中期の交響曲は過小評価が著しい。ヤン・パスカル・トルトゥリエは、シャンドスと契約している関係もあってか、イギリスなど英語圏のオーケストラと膨大な録音を残しているが、颯爽とした香りの高い演奏に仕上げている。アイスランド交響楽団も好きなオーケストラだ。

https://open.spotify.com/track/1YWDnd6CuFaAdvZ1cAgneI?si=fMbw8JiBTDu9pjX5tSsfrQ&utm_source=copy-link

(Spotify)

2020年10月8日木曜日

プロコフィエフ 交響曲第5番 バーンスタイン&イスラエル・フィル

 プロコフィエフ 交響曲第5番

レナード・バーンスタイン指揮 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団


 イスラエル・フィル、上手い!このオーケストラは生演奏で一度聴いたことが有り、その時も(マーラーの7番)超高性能っぷりに舌を巻いたが、この音源はそれ以上の印象。バーンスタインの指揮だから、かなり羽目を外した演奏になっているのだが、ソロもアンサンブルも恐ろしく上手い。
 そして、録音も恐ろしく良い。1979年の録音なのに、後発のこの曲の演奏録音と比較しても、これが一番音がいいのではないか。間違いなく第一選択肢になる。
https://open.spotify.com/track/0a22uumsfe2FynAmEtRwmZ?si=9GE6ZDmESjqAKgykfT8Seg
(Spotify)

2020年10月5日月曜日

ウォルトン/交響曲第1番ほか ダニエル指揮 イギリス・ノーザン・フィル

ウォルトン/交響曲第1番、管弦楽のためのパルティータ

ポール・ダニエル指揮 イギリス・ノーザン・フィルハーモニア


(Spotify)
 とにかくハイカロリーな曲。そしてウォルトン独特の気高い和音がかっこいいのなんの。第1楽章の集結部は古今東西の交響曲の中で一番かっこいいのではないか。
 イギリスのオーケストラ、それもインターナショナル化したロンドンのオーケストラよりも、地方の有力オーケストラで聴くのが良い。ウォルトン指揮の第一人者のダニエルの小気味いいタクトに、何を食ったらこんなパワフルな演奏ができるのか?と思うほど鳴りに鳴りまくるオーケストラ。

2020年10月2日金曜日

シューベルト/弦楽五重奏曲 メロスQ・ロストロポーヴィチ

 シューベルト/弦楽五重奏曲 メロス弦楽四重奏団・ロストロポーヴィチ



 シューベルト晩年の最高傑作。50分近い演奏時間だがとても密度が濃く、時間を感じさせない。特に、心の深淵へ沈み込んでいくような第1楽章、瞑想的な第2楽章はいつ聴いても心洗われる。昨今のエッジの効いた演奏よりも、懐の深いメロスQ&スラヴァの演奏が好み。生演奏では赤穂国際音楽祭でベルリン・フィルのメンバーの演奏で聴いたが、なんとしてももう一度聴きたい。クァルテット・ベルリン=トウキョウで聴ければ言うこと無いのだが、松本さんのチェロを活かせる、もうひとりのチェリストの人選が難しいね。

https://open.spotify.com/album/0PiZpNomPcTSwV6KpHydFZ?si=m_IxuJRmTualw0idyycH4g
(Spotify)