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2022年6月11日土曜日

マーラー/交響曲第1番「巨人」 ルイージ&シュターツカペレ・ドレスデン(動画)

 マーラー/交響曲第1番「巨人」

指揮:ファビオ・ルイージ

シュターツカペレ・ドレスデン


 無料動画の世界はまさに玉石混交だが、たまに玉石を見つけるのが楽しい。この動画は極めつけの名演。「ここでカルロス火を吹いた!」ならぬ、『ここでルイージ火を吹いた』と呼びたくなる怒涛の演奏である。それでいて柔らかい部分は徹底的に柔らかく、繊細な部分もまた然り。このルイージはオーケストラを操り音楽を操る能力は現役指揮者の中でもトップだろうと思う。

 このオーケストラのサウンドは従来『いぶし銀』と呼ばれてきたが、今は「レッド・ゴールド」という明るいサウンドに進化している。このサウンドはシノーポリやチョン・ミュンフンの薫陶を経て、このルイージが進化を決定づけたと思っている。

 ルイージとシュターツカペレ・ドレスデンとは喧嘩別れしてしまったので、恐らくこのコンビの実演を聴く機会(ましてや日本において)は、もうないのが寂しいところ。

2021年5月15日土曜日

R.シュトラウス/アルプス交響曲 ルイージ指揮 ドレスデン・シュターツカペレ

R.シュトラウス/アルプス交響曲

指揮:ファビオ・ルイージ
ドレスデン・シュターツカペレ


※Spotify

 SKDのアルペンは、ベーム、ケンペ、シノーポリという先人の名盤があるが、このルイージとの録音は、ハイレゾの素晴らしい録音も含めた総合力では最良の選択となる一枚だと思う。

 ルイージらしく、引き締まったサウンドをSKDから引き出し、情景変化の描きわけが見事。「滝」の場面や「霧が立ちこめてきた」場面での、芸の細かい職人的な音の響き、ケンペ盤ではここまで細かい音は聴けませんから、録音技術の進歩の恩恵は侮れないものがある。

 マニアックな聴きどころとしては、「登山」の開始場面で聴こえてくるホルンのバンダ部隊の音が、なんとも気品あふれる音で、ほれぼれしてしまうんだよな。これはSKDにしか出せない音だ。

 SKDはルイージとの来日ツアーで、今までの「いぶし銀」の称号を返上して「レッド・ゴールド」という新しいキャッチフレーズを引っ提げていた。イタリア人のルイージ(本人はイタリア人よりもドイツ人のほうに近いと言っているが)によって、やや明るめの響きが引き出されていて、オケの伝統の音とうまくマッチしていた。
 ティーレマンの時代に入って、このオーケストラからは、こういう音はもう聴けなくなってしまった。N響をもっと高い次元に引き上げて、こういう音を引き出してくれるだろうか?それも楽しみになってきた。

2020年11月20日金曜日

シューマン/交響曲全集 ルイージ&ウィーン交響楽団

シューマン/交響曲全集

ファビオ・ルイージ&ウィーン交響楽団 

https://link.tospotify.com/jQfj3Hfnnbb
※Spotify

 シューマンのシンフォニーについてよく言われているのが、鬱蒼としたオーケストレーションをどのように整理して聴かせるか?ということがあるが、ルイージの手にかかれば重心を低く取りながらも颯爽とした音楽に仕上がってしまう。微に入り細に入り作り込んだうえで、ルイージ独特の推進力と歌心が溢れている。重厚な演奏では無いが音楽の骨格・躯体がしっかりしているのでどっしりとした存在感がある。

 レコ芸とか全く読まないから世評がわからないけど、この演奏。数あるシューマン全集の中でも稀有な名演ではないだろうか。
 
サヴァリッシュ&SKDと並ぶ愛聴音源。

2020年11月12日木曜日

R.シュトラウス/ドン・ファン、ドン・キホーテほか ルイジ&ドレスデン・シュターツカペレ


R.シュトラウス/ドン・ファン、交響的幻想曲イタリア、ドン・キホーテ ルイジ指揮 ドレスデン・シュターツカペレ



https://open.spotify.com/track/10jwE1nPNxdv7JKOeC2NBh?si=EOxHFk1ATgyeftcPrlvGWw
※Spotify
 SACDでも持っていてハイレゾ音源で聴くと驚きの解像度。ドレスデン・シュターツカペレのは、かつては『いぶし銀』という表現が使われていて、独特の輝きがあった。このルイージの時代は赤光りする黄金の『レッド・ゴールド』として売っていた。まさに黄金の宮廷サウンドを今の時代に正しく受け継いでいる。ただただ、この音を聴くだけで陶然としてしまう。これは普段聴きのプレイリストに収めておきたい。