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2021年10月2日土曜日

ドヴォルザーク/交響曲第6番 ノイマン&チェコ・フィル

ドヴォルザーク/交響曲第6番

ヴァーツラフ・ノイマン指揮
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

※Spotify


 ドヴォルザークの交響曲の中では、8番の次に6番が好きかも知れない。明るい旋律と豊かな情緒に溢れている。ブラームスの2番からインスピレーションを得て作曲された曲のようで、なるほどこれはドヴォルザークの田園交響曲であるなあ、と思う。

 ノイマンがヴィオラ奏者出身ということもあって、弦楽器の音色の変化の付け方と、ハーモニーの創り方が素晴らしい。あと、木管、特にオーボエとフルートの音を聴いていると、守りの中や小麦畑の景色が浮かんでくるようだ。チェコ・フィルの伝統の音と相まって、終始、伸び伸びとたおやかな演奏に仕上がっている。

 クーベリック、アンチェルといった才気あふれる巨匠たちが、政治的な事情でチェコ・フィルを去らざるを得なくなった歴史があり、ノイマンに対する評価は、これら二人に何かと比較されて、あまり高くない(気がする)。88年のチェコ・フィルの来日公演で実演に接して震えるような感動を覚えた私としては、あの頃のチェコ・フィルの水準を維持していたのは間違いなくノイマンの功績であり、今でも尊敬する指揮者。交響曲全集の中でも、特にこの6番に関しては他の演奏の追随を許さない味わい深い演奏だと思う。

2021年7月17日土曜日

ドヴォルザーク/交響曲第7番 ノイマン&チェコ・フィル

ドヴォルザーク/交響曲第7番

指揮:ヴァーツラフ・ノイマン

チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

カタログ番号:SU3706
1982年 プラハ、ルドルフィヌムでの録音

https://open.spotify.com/track/7wFWy0bL2u18Or3t5oPG34?si=YqcPeEvhRGq6HaIXgnhl6w&utm_source=copy-link&dl_branch=1

※Spotify

 先日の岡山フィル定期での演奏に触発されて、ドヴォルザークの7番ばかり聴いている。 

 「何も足さない 何も引かない」とは、サントリーのウイスキー「山崎」のキャッチコピーだったが、このノイマンのドヴォルザークの80年代の新盤は、そんな演奏。木の香りがするような弦の柔らかい響きにいぶし銀の輝きの金管、生き生きと鳴る木管。それをとっても素晴らしいチェコ・フィルの音を最大限に美しいハーモニーで仕上げ、重厚さ、推進力も充分。

 10代の頃に浴びるほど聴いたこのノイマン&チェコ・フィルのドヴォルザーク、そしてチェコ・フィルの実演(演目は9番)に接した時の感動。何もかもが詰まった思い出深い演奏。

2021年5月28日金曜日

チャイコフスキー/マンフレッド交響曲 ビシュコフ指揮チェコ・フィル

チャイコフスキー/マンフレッド交響曲 ビシュコフ指揮 チェコ・フィル

※Spotify

 何回か本家ブログに書いているが、僕がヨーロッパのオーケストラを初めて聴いたのが、ビエロフラーヴェク指揮のチェコ・フィルだった。初めて聴いた時の輝かしくもまろやかで、力強くも心地良いアンサンブルは未だに脳裏に焼き付いている。
 10年ほど前にブロムシュテットとの来日公演で聴いたときは、伝統の音は健在だったものの、アンサンブル能力がかなり落ちている印象で、2000年代以降の録音も精彩がなかった。
 しかし、このビシュコフとのチャイコフスキーは往年のチェコ・フィルのアンサンブルが復活している印象を受ける。第2楽章の弦と木管が複雑に絡み合う場面を聴くと「上手いな〜」と唸ってしまう。
 そもそも、チェコ・フイルのチャイコフスキーというのがあまりイメージが結びつかなかったが、ビシュコフ&チェコフィルはいい!聴いていて本当に気持ちがいいチャイコフスキー。

 このマンフレッド交響曲は、チャイコフスキーのシンフォニーの中でも異形の作品で、指揮者に実力がないと魅力を十全に引き出すことはできない。

 ビシュコフはゆっくり目のテンポで、第1楽章中間部や第3楽章では、一つひとつのフレーズを慈しむように紡ぎ出していく。それがチェコ・フィルの優雅で気品が溢れる音に絶妙なマッチングを見せる。
 一方で、第1楽章および第2楽章での劇的な場面での迫力も見事!そういう場面でも格調高いアンサンブルは健在で、20世紀のロシアのオーケストラのようなギラギラした音楽とは対極で、強引なところは微塵もなく爽快に鳴る。各パート同士が呼応しながら楽想が次々に展開していく。
 ビシュコフという指揮者は、よく来日していることもあって、馴染み深い分、カリスマ的な人気はゲルギエフやプレトニョフに譲るところがあるが、ウィーン・フィルやベルリン・フィルを始め超一流オーケストラの常連で、オーケストラを鳴らすツボを心得ている、じっくりと進める一方で音楽が全く弛緩しない。一度生演奏で聴かないといけない人だと思っている。