2021年11月26日金曜日

メンデルスゾーン/交響曲第4番 ムーティ&ニューフィルハーモニア管

メンデルスゾーン/交響曲第4番イ長調
指揮:リッカルド・ムーティ
ニューフィルハーモニア管弦楽団


1976年セッション録音
カタログ番号:5099909797253
https://open.spotify.com/track/4K9zFSPRBThLsvorDopJLP?si=qU9ElXN6SfuSTTbnQ6lmkw&utm_source=copy-link
※Spotify

 ウィーン・フィルのコンサート以来、ムーティ様に完全に当てられてしまったようだ(笑)しかし、クラシック鑑賞を趣味とする者にとって、実演を聴いて夢中になる時間ほど幸せなことはなし。

 この録音はこれまで全く聴いた事がなかった。フィルハーモニア管弦楽団は管楽器に比べて、弦についてはドイツや東欧のオーケストラのような熟成された味わいに欠ける印象があった。
 聴いてみると、若くして(録音当時35歳)このオーケストラを任せれたムーティの勢いや音楽性が爆発している。メンデルスゾーンの音楽に漂気品を保ちつつ、旋律をよく歌わせ、木管からハリのある音を引き出し、金管の抑制的に使う。先日のウィーン・フィルとのスローテンポの演奏とは180度異なり、快速テンポで推進力を与えている。この曲の愛聴盤に加えたい。

2021年11月20日土曜日

シューベルト/交響曲第4番 ムーティ&ウィーン・フィル

シューベルト/交響曲第4番ハ短調
指揮:リッカルド・ムーティ
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団


1987年2月、ウィーン、ムジークフェラインザールでの録音
カタログ番号:0724357324359
※sporify

 ムーティ&ウィーン・フィルのコンサートの後、繰り返し聴いている。
 シューベルトの交響曲はコリン・デイヴィス&SKD、サヴァリッシュ&SKDあたりのベートーヴェンの後継としての重厚なアプローチの演奏が好みだった。ムーティのこの録音はコンサートの予習でようやく聴き始めた。

 ムーティらしくよく歌う叙情的で美しいシューベルトだ、実演でも感銘を受けた第2楽章の美しさは比類ない。第1楽章などはこんなに快活で南国的でいいのか?と思う嫌いはあるが、歌曲王シューベルトとウィーン・フィルの特徴を良く生かしている。

 しかしこの録音は34年前の録音、実演はこの録音とは全く異なる印象だった、良く歌いつつも重厚で憂いを帯びた音楽になっており、ムーティの到達した境地を聴いた実感があった。

2021年11月10日水曜日

シューマン/交響曲第2番 バーンスタイン&ウィーン・フィル

シューマン 交響曲第2番ハ長調バーンスタイン指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

※Spotify

 バーンスタインのシューマンは中学生の頃に何十回と聴いた。そして(少し大げさだが)自分の人生の転換期にはいつもこの演奏を聴いてきた気がする。だからこの演奏の第1楽章冒頭を聴くと、色々なことが思い出してしまう。この冒頭のモチーフは全曲に渡って顔を出すが、この演奏ほど宿命的に使われたものは無く、そして第3楽章を、これほど病的なまでに美しく描いた演奏は、他には無いと思う。
 その病的な第3楽章の後に、第4楽章でぐんぐん背中を押してくれるようなポジティブな演奏が聴ける。最終的には救いがある演奏。