2020年12月31日木曜日
ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」 ウルバンスキ&トロンハイム交響楽団
2020年12月25日金曜日
佐藤晴真 The Senses 〜ブラームス作品集〜
まさに、「一目惚れ」ならぬ『一聴惚れ』である。

※写真はCDのジャケット
The Senses ブラームス作品集
チェロ:佐藤晴真 ピアノ:大伏啓太
ブラームス/チェロ・ソナタ第2番
〃 /メロディーが導くように
〃 /森に覆われた山の上から
〃 /死、それは涼しい夜
〃 /子守唄
〃 /チェロ・ソナタ第1番
https://open.spotify.com/album/6jzkU53ekMACSGDqIO8eov?si=YW9jCe9PSVGKQYcoH9GGTg
※Spotifyへのリンク
私はコンサート前には出来るだけ予習(楽曲やソリストの音源をあらかじめ)するタイプで、もし、彼がTHE MOSTのコンサートの前に音源を出していたら、予習していただろう。しかし、佐藤さんの演奏を「予習」することなく、しかも、コロナ禍で生演奏から8ヶ月も遠ざかって聴いたものだから、彼のこの美音・麗音を聴いた瞬間の衝撃は忘れられないものになったと思う。
コロナ禍の影響でレコーディングも延期になり、半年遅れで発売されたようだ。しかし、ライナーノートによると、そんなハプニングはレコーディングに好影響を及ぼしたらしく、活動自粛期間中を挟んだ後の収録では佐藤さんとピアノの大伏さんのコンビネーションが熟成し、コロナ禍以前よりも手応えのある演奏が録れたようだ。
佐藤さんは、ドイツ音楽の正統的な演奏家の登竜門とされる、ミュンヘン国際コンクールに日本人で初めて優勝。もちろん技術的にも申し分ないのだけれど、若くて圧倒的才能を持つ『俊英』にありがちな尖ったところがなく、風格のある落ち着いた演奏で、奏でる音からは、美しさ・麗しさ・気品にあふれている。
2020年12月19日土曜日
ベートーヴェン/交響曲第7番 スクロヴァチェフスキ&読響
ベートーヴェン/交響曲第7番
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮 読売日本交響楽団
ベートーヴェンの交響曲第7番にドはまりしている昨今、5日前のズヴェーデン&ニューヨーク・フィルの感想エントリーで『Spotifyでなるべく演奏者の情報を見ないように聴いていくと「おっ!これだ!」という演奏に2つ出会った』と書いたのだが、もう一つの演奏がこのスクロヴァチェフスキ&読響。
ジャケットにスクロヴァチェフスキの顔写真があるから、さすがに指揮者は判って聴いたものの、あとでオーケストラを確認して読響と知ったときは、「やっぱ日本のオーケストラも凄い」と嬉しくなった。
非常に緻密な演奏で、一つのフレーズ・音符も疎かにせず、各パート間が絶妙な連携を見せ、曲の構造がよく分かる演奏になっている。ドイツのオーケストラだと250年の歴史の「暗黙知」の蓄積があって、それが絶対的ともいえる演奏表現上の強みになるのだけれど、ミスターSが、この読響という高性能オーケストラの性能を存分に生かして、徹底的に洗い直した演奏は、日本のオーケストラの強みを生かしたものかも知れない。
この音源に関する世評はなかなか探し当てられなくて、ネットを徘徊してようやく見つけた、と思ったら、ずっとブログを購読していたmokotomochi58さんの記事だった。
もっと注目されて良い音源だと思う。
2020年12月15日火曜日
ベートーヴェン/交響曲第7番 ズヴェーデン&ニューヨーク・フィル
ベートーヴェン/交響曲第7番
ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック
https://open.spotify.com/album/2Ea0P4zvAU34ysALxdDEQW?si=s2r0mM8jSvmKjSMCgI0W0w
※Spotify
そのうちの一つが、このズヴェーデン指揮ニューヨーク・フィルのライヴ録音。第1楽章からじっくり聴いていくと、これはなかなかの演奏だ。この曲の構造の緻密さをこれほど深くえぐり出した演奏はなかなか無いのではないか。
ズヴェーデンの録音は、このブログでもすでにブルックナーの交響曲全集を取り上げているが、今、かなり好きな指揮者になってきている。
2020年12月10日木曜日
シューマン/交響曲全集 サヴァリッシュ&ドレスデン・シュターツカペレ
シューマン 交響曲全集
シューマンの交響曲は聴けば聴くほど味わい深い。
どの曲も、弦の鋭い入りと、アクセントを強めにとって、
そして何よりもSKDの素晴らしい響き、エネルギーの強さだ。
2020年12月5日土曜日
ドビュッシー/ピアノ作品集 田部京子
ドビュッシー/ピアノ作品集 田部京子
大学時代からの数少ない盤友から「お前、ショパンあれだけ苦手やのに、ドビュッシーは大好物なんやな、合点がいかんわ」と言われたことがある。ドビュッシーが苦手な人は多いらしい。
https://open.spotify.com/track/1srOj2TZ9VWRUgs75jDo9v?si=GdWmE8DaTQiNNos7kOUB0Q
※Spotify
https://pref-okayama.ml.naxos.jp/album/CHAN9912
※NML(岡山県立図書館利用者IDからログインするURL】
ピアノ曲をあまり聴かない僕がドビュッシーだけはよく聴くようになったのは、この田部さんの演奏との出会いがあったことが大きい。仕事がめちゃくちゃ忙しかった20代後半。土曜日もほとんど休日出勤して日曜日は昼まで泥のように眠り、ようやく起き上がったあとにボーッとしながらこのアルバムを聴いていた。あの時に3年間だけ住んでいたアパートの部屋から見えるサルスベリの木の風景が目に浮かぶ。
音を「紡ぐ」というのはこういうことか、と思うような繊細で丁寧な音楽。景色が揺らぐような幻想的な世界を、芯のしっかりとした音で紡いでいく。