指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
パリ管弦楽団
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※Spotify
パリ、サル・プレイエルでのライヴ録音(2013年)
聴く前の第一印象は「はっ!?パリ管のシベリウス?」だったが、聴いてみるとやみつきになってしまった。
確かにシベリウスの音楽が持つ、北欧の自然や寒帯地域の気候を感じさせる冷涼感というのは薄い。
しかし、音楽が神話の世界の英雄譚のように雄弁だ。シベリウスは数多くの劇音楽を書いており、交響詩のなかにも神話を題材にしたものが多いことを考えると、このアプローチは大いに「有り」だと思う。
何より、パリ管の表現力の多彩さ、力強さ、同時に一点の曇りのないクリアな響きが存分に発揮されている。ヤルヴィ&パリ管の生演奏でカレリア組曲を聴いたことがあるが、あの時の心を動かされた感動が蘇ってくる。
第1楽章から荒ぶる父性を感じさせるティンパニや金管のアタック(しかもその金管のフォルテッシモの音までも心地よいこと!)がある一方で、再現部で魅せる1音1音を慈しむような表現にほろりとさせられる。
弦楽器の表現のパレットの多彩さも聴きどころの一つ。主旋律を大いに歌ってみたり、太陽のような輝き、そよ風のやさしさ、かと思うと嵐のような激しさ。
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