ヴァイオリン:イリヤ・カーラー
指揮:ピエタリ・インキネン
ボーンマス交響楽団
https://open.spotify.com/track/1uMaD9gnv58LYgBP9n8hXe?si=4unDLhCwRhWA1ZrBiUWVDg&utm_source=copy-link&dl_branch=1
※Spotify
カタログ番号:8.570321
録音: 12-13 June 2007, Concert Hall, Lighthouse, Poole, UK
世界七不思議というものがあるが、クラシック音楽世界七不思議があるとしたら、その一つは「ヴァイオリニストのイリヤ・カーラーが、なぜもっと評価されないのか」になると思う。僕は21世紀最高のヴァイオリニストの一人、といっても言い過ぎではないと思うのだが。
カーラーのヴァイオリンは、まず、その音色が素晴らしい。独特の輝きとコクの深さが感じられ、聴いていて愉悦を感じるような魅力溢れる音。これほどの音が出せる現役のヴァイオリニストは、デュメイぐらいだろう。
演奏もテクニックはさることながら、歌いに歌う。細部にまで丁寧に繊細に奏で、かつ強奏する場面ではまことに力強い。全方位に素晴らしいヴァイオリニストだと思う。これほどの音楽性を持ったヴァイオリニストはそうは居ない。今世紀最高のヴァイオリニストの一人なのは間違いない。ナクソス・レーベルもメジャーと言えばメジャーなのだが、もっとこう、例えばドレスデン・シュターツカペレを従えてグラモフォンで録音したり、あるいはロイヤル・コンセルトヘボウ管やサンクトペテルブルグ管と世界ツアーをするようなレベルのヴァイオリニストだと思うのだが、私が生演奏で聴いたのは、実力的にはとても一流とは言えない(二流もあやしい)ベルリン・シンフォニカーだった。
僕のようにカーラーの処遇を不思議に思っている方は多いようで、こんなブログも拝見。なるほど、指導者としてのキャリアを優先しているのだな。しかし、それにしても・・・である。
このプレイリスト・ブログにはイリヤ・カーラーの素晴らしい録音群も加えていきたいと思っている。
カーラーの録音音源は、ロシアでの録音は音質がイマイチなものもあるが、このイギリスでの録音は本当に素晴らしい。ハイレゾ企画ではないのに、ハイレゾのような緻密で奥行きのある音が魅力。
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