2021年7月9日金曜日

ムソルグスキー/ラヴェル編:組曲『展覧会の絵』ほか、ロト指揮 レ・シエクル

ムソルグスキー/ラヴェル編:組曲『展覧会の絵』
ラヴェル/ラ・ヴァルス
指揮:フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
レ・シエクル


https://open.spotify.com/album/3ryotLjkinxFRUpzsmLj1V?si=gqu8p0noT5iGyj6QfhZ4iQ&utm_source=copy-link&dl_branch=1
※Spotify


カタログ番号:HMM905282
2019年11月 フィルハーモニー・ド・パリでの録音

 今、オーケストラ界で話題になっているのは、このロト&レ・シエクルと、クルレンティス&ムジカ・エテルナだが、どうもクルレンティスの方は、あまり好きにななれていない。一方で、このロトの音楽にはなんとも言えない魅力を感じている。おそらくクルレンティスも、実演を聴けば印象はガラッと変わるのだろう。

 そのディテール、特にダイナミクスと音価へのこだわりは強烈だった。かといって、音楽の形式感が前に出すぎたり、四角四面しすぎないのほ、フランス語のリエゾンとアンシェヌマンのような、次のフレーズへの滑らかな受け渡しが見事だからだと思う。

 マーラー1番の音源の感想でも書いたが、弦楽器の音が少しソリッド過ぎる気がするが(ボリューム感のある弦楽器の音づくりは、やはり100年以上の伝統があるモダン・オーケストラには敵わない)、ラヴェルのオーケストレーションを透かし見るような見通しの良いアンサンブルが気持ちいい。
 大好きな「リモージュの市場」は、知る中で最速の演奏。あまりの神業に何度も繰り返し聴いている。
 そして、「ラ・ヴァルス」も最高にいい。各楽器のソロ(トランペット、フルートが素晴らしすぎる)が秀逸、超絶上手い管楽器を中心に、見事に融合されたハーモニーが聴ける。

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