2021年3月6日土曜日

ラフマニノフ/チェロ・ソナタ ハレル&アシュケナージ

ラフマニノフ/チェロ・ソナタト短調

Vc:リン・ハレル

Pf:ウラディーミル・アシュケナージ

https://open.spotify.com/track/1yLIYohi1cf02a8hUppMiO?si=Z9VRw4AAS4auISfOmavAGw

※spotify

 少し前のことになるが、去年(2020年)の4月にリン・ハレルの訃報に接した。その際、彼の音源を聴いていて改めて「いいなあ」と思った演奏。奇しくもアシュケナージも去年に引退を表明し、彼の演奏も生で聴ける機会はもうない。

 1901に作曲されたこの曲は、いかにもラフマニノフらしいメランコリックな旋律が次から次へと押し寄せてくる。ロマン派音楽の黄昏を感じさせる曲で、チェロも心を揺さぶる旋律とテクニックで畳み掛けてくるのだが、ピアノがまた「伴奏」の域にとどまらない。転調に次ぐ転調で切ないメロディーをたたみかけてくるようなところは、ピアノ協奏曲第2番を思わせる。

 ハレルとアシュケナージ、20世紀末を代表する名手の二人のテクニックと類まれなる音楽性がぶつかり合う。「ほえ〜」「はああー」とため息しか出ない演奏。

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